久々に更新。SKYACTIVE デミオが配車され始めたので乗ってみました。
結論から言うと、Bセグクラスのドライバーズカーとしては、ベスト・バイと言っていい出来でした。
ちなみに先代デミオの試乗記はこちら
www.gen9.net
総評として、古い時代のスポーティな車です。
それからすると、激変です。
- パッケージングについて
- ラゲッジについて
- ハンドリングについて、NAとSKYACTIVE6速の組み合わせが最高です。
- 遮音・静音までは、クラス超えならず。
- 総評 今のところ乗ってきたBセグではトップです。
パッケージングについて
運転席は、ほぼ満点。
座ってまず「うわ! まっすぐに座れる」ってことです。
コンパクトカーってこんなものっていう固定概念があって、今まで特に意識してなかったですが、足を前にすっと伸ばして座れます。
椅子はアクセラ、CX-5と同クラスの国産最高レベルの椅子です。デミオクラスにこの椅子がついていると、すごくお得な感じがします。初代デミオも初期はカペラ(今のアテンザクラス)の椅子がついていましたが、いい椅子は乗り心地をカバーするので、このクラスほど率先して欲しいアイテムです。
テレスコも装備されていて、リフターも椅子全体が上がるタイプで、操作系に関してはほぼ満点の出来です。強いて言えば、リフター幅がもう少しあってもいいかなと思います。
ウンドシールドが傾斜してきて、圧迫感があるのは先代と同等。
ルームミラーが大きく邪魔です。ミラー以外の部分も大きくて、少しでも視界を確保しようという感じはありません。
小さな車体ですが、左前下(タイヤ横)の死角が気になります。
リアの視界については、良好ではないですが、まあこんなものかというところ。
リアウインドウまでの距離がそもそも近いのでそんなに死角はありません。
グレードがそんなに高くなくて、ハンドル、シフトノブともウレタンですが、質感がなかなか高くていいです。
ダッシュボードに関しても、運転してて、ここがこうなったらいいなと思わすところがなくて完成度が高く写真よりも質感はよく感じます。妙にカタログだけ質感高くて、実際はハリボテ感があるのがこのクラスですが、それはありません。
リアシートのスペースは想像以上
外から見て、普通に狭いだろうなと思っていました。
前席、足元のシートレールの形状が工夫されており、足入れ性がよく、窮屈な感じはありません。広々ってわけではありませんが、普通に座っていられます。
ただタイムズの装置が、助手席足元においてあり、踏んで破壊されても文句は言えないので即刻場所を移動すべきだと思う。
中央のシートベルトが座席組み込みなのも、いいところ。天井から生えてるのは視界も悪いし見た目も悪い。
ラゲッジについて
トノカバーとトランクボードがありませんが、トランクボードははやり無い方が、普通に使い勝手がいいと感じます。
リアシート倒すとそこそこ段差ができますが、倒す時は長尺物を運ぶときが大半だと思うので困ることはほぼないと断言する。
倒しっぱなしで荷グルマが欲しい人は、FITなんかを買えばいい。
倒すレバーが初見では、わかりにくい。デザインはいいのでそれとトレードオフか。
マツダはもう少しラゲッジについては頑張ってもいいかなとおもいます。デザイン犠牲にしてまではいいので、現状の空間で最大限広げる工夫、ハッチ側の内装をえぐるだの、ダブルフォールディングか、座面取り外せるとかしてもいいのに。
ギリギリで買われないユーザーがいると思うのにもったいない。
ハンドリングについて、NAとSKYACTIVE6速の組み合わせが最高です。
パワーステアリングの感触ですが、購買層的に女性ユーザーを意識してか、かなり軽めに設定してあり、操舵感がかなりスポイルされてます。切り側はそんなに悪く無いのですが、戻し側がほぼノーフィーリングです。この点がこの車の一番、残念な点です。
電動パワステなので、メニューで切り替えできるか、ディーラーでコンピューターの設定が切り替えできるようにして欲しい。もったいなすぎる。
タイヤは横浜のBlueEarthAが装着されてました。
共用化のため、このクラスにもATですがSKYACTIVEの6速が組み合わされています。
エンジン自体は1.3L 自然吸気ですが、目障りな音はありません。1.3Lながら低速がモリモリってタイプでもなく、最近の1.3Lクラスとしては、まあ普通かなという印象です。ATのセッティングもそれをカバーするように、高いギアをホールドするのではなく、比較的ダウンシフトを行ってきます。乗っていて、結構軽快です。軽薄ではなく軽快。
このクラスの他車種はどちらかというと、安っぽい=軽快と表されることが多いですが、別の言葉で言うと小気味がいい。
少し急な坂道では、1.3L相当で少し苦しいですが、高いギアを保持してもCVTのズルズル感がないのは、まさに小気味がいいです。エンジンの回転数的にトップエンドは少し苦しい感じがあるのでうまく中回転域でつなげて乗るのが楽しいです。
感心したのが、メーター中央に小さくエコの時は緑が1点
エコ的に悪い状態の時に、白が2点。
とさりげなく、表示されてるのが素晴らしい。
どこかのメーカー(H社、オメーだ)のように、メーター全体が赤くなったり、緑色になったりするのは余計なお世話と常々思っていたので、色だけではなく光点の点数が違うのも視認性としていい。
こんなので充分ですよ。
足回りについて
動きとして、小気味いい書きましたが、機敏に車体が動くというわけではなくて、前輪と後輪のロールバランスがうまくとれていて、レーンチェンジなどの動きにもロールがうまくコントロールされてます。特にリアサス側がいかにもリジットですという動きではなくて、比較的ゴトゴト安っぽく動かないのが好印象です。
段差等の荒れたとこでも、いい感じにいなします。 ただダンパー自体は、クラスとして仕方ないのか減衰の強さ自体は悪くないのだが、収まりが今ひとつで、交換してやればより一段高いレベルになるように感じる。
遮音・静音までは、クラス超えならず。
褒めてきたんですが、遮音・静音についてはいま一つです。ロードノイズ等が比較的入ってきます。他社同クラスと比較して悪いわけではないのですが、他の部分が上級クラスの出来なのに対して、この部分だけが同クラスのため目立ちます。
クラス的に価格を抑えるために仕方がないです。昔のベリーサみたいな上級モデル版やグレードで対応して欲しいですね。ここが対策されれば小さな高級車がほぼ実現できています。