非常のひと

工業系人間の日常。DIY精神で自分でやれば工具が手に入って、作業も楽しめて2倍お得。

広告

MPVインプレ (タイムズレンタカー)

f:id:tat2_show:20161114173334j:plain
f:id:tat2_show:20161114173335j:plain
そろそろMPVも無くなりそうなので借りてみました。

パッケージングについて

f:id:tat2_show:20161114111620j:plain
まず乗り込んでテレスコないのに驚く。あー旧世代のマツダ車だなと思わせる。
椅子は大ぶりでなかなか面圧も全体に受け止める感じでなかなかいいです。
ただハイト調整が座面を上げると前端が下がっていくタイプなので、上げ気味で座るのが難しい。運転席右横に大きなスペースがあるのが車幅からくる余裕を感じます。
f:id:tat2_show:20161114111523j:plain
視界は左前に関しては殆ど見えない。また右も側面下の死角が多く、運転にはそこそこ注意が必要。但し取り回しに関しては、そんなに悪いというほどではない。車幅はあまり意識することはないが、全長は、やはり長いと感じる。運転していて全体にタイヤの位置が把握しにくい印象を受けた。慣れの問題もあるが、バックで駐車場を入れるときなど、予想よりも切れ込んでいくので、全長に対してのWBは短いのかもしれない。この辺も最近の車っぽくない印象だ。ただ運転席の着座位置はベストな感じで運転中も視界がいいし、かといって妙に高い位置に座らされる違和感もない。

f:id:tat2_show:20161114111749j:plain
 2列目は乗り込んだ瞬間にあっこれプレマシーだという既視感に襲われた。
比較的足を投げ出して座る感じで、床と座面の位置関係がプレマシーのそれと同じである。椅子はプレマシーよりも大ぶりで座面のクッション厚もあり、素材の目も細かく座り心地も上質で2列目としては上等の椅子である。

3点式シートベルトの義務化から7人乗りとなり、2列目をくっつけて無理やり3人乗りにする裏技的しくみはなくなったが、シートを中央に寄せることができる機構自体は使い方によっては便利に感じる。寄せればスライドドアとの隙間から3列目に乗車可能であった。中央によることにより2列目の視界がよくなる点もメリット、ただし3列目からの見晴らしは悪くなるが。
f:id:tat2_show:20161114112038j:plain
3列目はインプレによっては狭い、体育座りを要求されると書いてあるものがあったが、スペースとしては2列目とほぼ同じ着座関係だと思われる。2列目と同様に少し足を前に投げ出す感じで座ることになるので、2列目を少し前寄りにしてもらえば大丈夫である。しかし残念な事に2列目シートのスライドのラッチ目が大きくて、狙ったとこに固定できない。MPVは内装で全体的に細かい作り込みが駄目で点数を下げている印象だ。
f:id:tat2_show:20161114111831j:plain
 2列目を中央に寄せる機構のためか、2列目シートレール片方が中央に寄っていて、スペースが広くて、足を広げてもつま先の足入れ自由度が高いのも快適性としてはプラスポイント、3列目の足回りの余裕度がプレマシーとの大きな違いである。ただ全長の割にあまり広くないのも事実で、この空間でも不満はないがパッケージングとして煮詰められた感じはない。あと3~4cmフロアが低ければ、2列目、3列目とも膝周り、ラゲッジとも相当余裕ができたと思うのだが、ぶっちゃけ4WD諦めてでもそうすべきだったように思う。

ラゲッジについて

f:id:tat2_show:20161114112248j:plain
f:id:tat2_show:20161114112321j:plain
全長が4.8mオーバーということもあり、3列目使用時にも結構容量がある。
f:id:tat2_show:20161114124318j:plain
いつも使ってるクーラーボックスが入るかと思いきや、ハッチの内装が当たってしまい背もたれを起こしてやっと閉まる状況だった。もう少しハッチ側の内装をえぐったり、少しでも容量をかせぐといった工夫は皆無である。
f:id:tat2_show:20161114112312j:plain
2列目倒してもマイチェンでフラットにならなくなったらしく、この全長にして大したことねーなーと思わせる。高さ方向も高くなくて使い勝手のいいラゲッジという印象はない。微妙に絶妙に入らねーというケースが結構あるような気がする。
 先代MPVは結構ラゲッジが大きい印象だったが、現行は背が低くなったにもかかわらず、ラゲッジに対しては工夫もなくて、目減りしており、この辺が結構低迷した理由なんじゃないかと思われる。3列目は倒すだけでなくて全高低くなった分ダブルフォールディングができても良かったのでは。倒すだけしか使わないユーザーが多いのも理解できるが。
f:id:tat2_show:20161114112419j:plain
 3列目シートベルトが固定できる、この仕組は素晴らしい。こういう小物関係は気が効いているのだが、全体としては気がきいてないのがマツダ車の最大の弱点だと思う。

パワートレインについて

 この2.3Lエンジンは低回転から結構トルクがでていて、何よりも音質がいいのでうるさいという印象がまったくなかった。この車重には正直23Tのターボじゃないと厳しいかなと思ってたが、ATの特性もありNAならではの気持ちよさが際立った。
 AT自体は旧世代の5速だが、最近のトレンドである、すぐにシフトアップして極力低回転域で燃費を稼ぐのが主流だが、むしろあまりシフトアップさせずにトルクがある領域をキープしていることもありアクセルのつきはすこぶる良かった。どちらかというとローギアードな感じもあり、NA&トルコンATの良さが味わえる。ただし燃費としては明らかによくないだろうなと思わす制御だった。ちなみ燃費は今回は10km/L程度だった。
f:id:tat2_show:20161114113054j:plain
マツダらしくATのシフトが手前UP、前DOWNNだが制御的に不満がなくて殆どさわることがなかったのが感心した点だ。エンジンのトルク特性がフラットなのも要因かな。
ただブレーキの効きが初期が相当あまく、最近のスカイアクティブとは違いエンブレ制御もあればいいのにと思わせる。このレンタカー自体の固定差があるのかもしれないが多人数乗車が前提の車でブレーキの効きに不安があるのは言語道断だと思う。

ハンドリングについて

 ワイドトレッドはやはりメリットが大きい。運転しててそう感じる。左右のふらつきがなくどっしりした安定性、ハンドルのキレ角の大きさはワイドトレッドが効いているように感じる。当時はでかすぎると思ったが2016年現在ではさして大きい方ではなくなっており先見の明を感じる。リアもこの手のミニバンにしては圧倒的にドタバタせずにサス形式の素性の良さを感じる。借りたときに空気圧を確認したが指定通り前後2.3k入っておりタイムズレンタカーやるじゃんと思った。後輪2.3は重量のためだろうがそれでもドタバタした印象はなかった。ただしWBが長い割には前後のピッチングはそれなりにあり、ボディ剛性も低くはないが正直高い感じもなくいなしているというよりは一緒に震えている。この傾向はフロントのステアリングフィーリングも同様でタイヤからのフィードバッグはあるにはあるが、妙に頼りない印象がある。特にアッパーマウント側がゆるいのか、妙にフロントタイヤの位置がつかみにくい印象がある。といってもそこらのミニバン、特に5ナンバー勢とは雲泥の差ではある。タイヤの扁平も高くなくて、全体に微妙にゆるいところでバランスをとれていると言った感じだ。
個人的にはもっとアッパーマウントをしっかりさせて、ダンパーも効かせればびしっとするだろうけど、ボディとのバランスはどうだろうか?。ボディがより柔らかく感じて逆に不安感が増すかもしてない。
 しっかりしたボディと足回りが欲しければ、素直にVWシャランを買うべきだろう。
 パワステも久しぶりの油圧でフィーリング自体はいいが、据え切り付近が重くてあー油圧ってこんな感じだったよなあと。据え切り付近がもう少し軽ければ取り回しに軽快感があるのになあとちょっと残念に感じる。この辺りの制御の自由度がないのが油圧のデメリット。肝心のハンドリングについてはよく煮詰められてて、この世代のマツダ車は妙に切り始めが過敏すぎて好きじゃないがMPVはいい意味でそこがダルで良いです。走りのパッケージング、重心、ロールセンター、トレッド、WB、全高のバランスは煮詰められててて、内装の作り込みとは違い、マツダの本領発揮といった感じで良いです。もっとも一般ユーザーは内装作り込む方が受けがいいので、MPVはの良さを受け入れるのは難しいだろうなあと思いますが。

スライドドアについて

f:id:tat2_show:20161114112235j:plain
 予想通り飛び出しが大きいです。いつか壁アタックをやらかしてしまいそうです。
両側にこれだけスペースとれる場所ならば、片方寄せでスイングドアでも乗り降り充分可能なようにも思えます。
f:id:tat2_show:20161114111659j:plain
ただ開口部が大きいのと窓が大きく開くのはいいですね。
 作動している時の動きも結構よくて、途中で動作STOPが可能なのもいいですね。
f:id:tat2_show:20161114111554j:plain
前後のウォークスルーも比較的やりやすいので、2列目からの運転席への常用も可能でしょう。
 トレッドが広くて、ドアに厚みがあるので、5ナンバースライドドア車に感じる、側面衝突されたら確実に死にそうな感じはあまりありません。
ドアのキャッチも異様に大きいのも安心感を与えます。

その他

 静粛性については、かなり静かなのだが、ロードノイズや重低音が室内にこもり気味なのが気になる。試しに窓を少しあけるとかなり低減するので、遮音し過ぎで逆に中で反響してしまってるのかもしれない、こういうところは相変わらず下手くそである。
f:id:tat2_show:20160826182524j:plain
 エアコンも3列目まで吹き出しがあるが、風量に関して少し物足らない。夏場急冷したいときには不足気味だろう。こういう気がきいてない点がミニバンのアメニティの差としてトヨタとの力量を感じる。あとこの手のクラスで黒内装ってどうなの?。内装に質感が高くないのに対して黒々しい内容で安っぽさに拍車をかけてます。むしろ日産のティアナっぽいコンサバな内装ならば、いい感じに仕上がりそうなのに。

 あと三菱電機製のカーナビが装備されていたが、操作するたびに数秒のタイムラグを経て画面が動くのにはあぜんとした。ラジオですら、チャンネル変更がさくさくできない。
よくコレで商品化できたなと感じる出来だった。

総評

 走りに関しては文句はあまりありません。ただサイズに割りに乗員のパッケージングやアメニティの作り込みが甘すぎてミニバンとしての商品力が低いのが欠点です。
ある意味、マツダのいいところと悪いところがよく出た象徴的な製品と言えます。
基本的に6人乗車を常用するための車ではなく、4~5人でゆったり使うための車ですね。贅沢品です。ただ3列シートでまともな日本車といえば選択肢がなく、CVTが嫌いならば、事実上プレマシービアンテかMPVの3択となってしまいます。3列目を諦めればプレマシー、全高の安定性を捨てればビアンテ、全長の大きさが許容できればMPVということですが、ミニバンユーザーはわがままなので、全てを得て走安性を捨てた5ナンバーミニバンを買うでしょう。筆者も2016年現在、MPVを買うかといわれれば正直なところ車の世代が古いのでちょっとなあと感じます。で中古もそんなに安くないんですねコレが。 5年落ちぐらいで100万切れば結構いい買い物のように思います。

ただワイドトレッドがもたらす走りの質感はいいですね。3列目がなくてその分全長が短くて荷室が大きくて、スライドドアでなくてその分、ボディが強くて軽い車ならばいい車になりそうです。でもそれってCX-5ですね。

広告