非常のひと

工業系人間の日常。DIY精神で自分でやれば工具が手に入って、作業も楽しめて2倍お得。

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カローラセダン (NZE14)

たまたまレンタカーで乗る機会があり、備忘録的にインプレ
距離は9万キロ弱、レンタカーとしては多めだが良い車種は延命され新型に切替わらずに寿命が伸びる傾向があるので、ちょっと期待。内外装は距離の割にそこそこいい程度。
タイヤはエナセーブ185/65R15 8分山ぐらい。道中は結構の雨の中でのインプレ。
この型のカローラフィールダーはそこそこ出来がよかったのでセダンベースのこの個体も悪くないだろうなあという期待がある。それよりもカローラダンに乗ること自体、10年以上振りくらいかもしれない。かつてのスタンダードは今やレアカーである。
写真はなしです。

パッケージングについて

なんとテレスコがありビックリ。椅子のハイト調整もそなえてあり、しかも調整幅が大きい。ハンドルと椅子の位置関係はほぼベストに調整可能。通常チルトも一番上でも足りないと感じる事も多いが、少し下げたところで決まった。強いて言えば、アクセルペダルの角度が立って座るパッケージングの割に寝た感じであるが、踏み方でカバーできる程度。
 椅子については、特に良いというわけでもないが、硬かったり変なホールド感を感じたりということもなく、自然な面圧で好ましい。ヘッドレストがカチカチなのがアレだが、道中で腰が痛くなることはなかった。座面が気持ち短いが立って座るパッケージングのためコレでも悪くないと感じる。
 視界は素直なパッケージングで良好というより自然、ただリアに関してはトランクがハイデッキなため若干悪い。Cピラー周りもそれに引っ張られて若干死角が多い。リアウインドウも傾斜がゆるく水溜りが残りやすいのでリアワイパーがないのが残念。
 内装に関してはベージュよりも白い雰囲気で高級さはないが、そこそこ品の良さを感じる。内装にシルバー、木目がないのもその印象を強める、何故かハンドルだけは流用なのか一部シルバーの加飾がある。黒々しいカローラフィールダーの内装とは対象的である。
どうしてワゴン=スポーティー=黒内装という図式になるのか理解に苦しむ。

2列目は背もたれが倒れ気味。セダンを好むユーザー層のためか、ヘッドクリアランスのためか不明だが、明るい内装もあって居心地は悪くない。ただ後席は前席よりもより安普請な印象が何故か強い。前席椅子の背面のそっけなさや足元の簡素な感じで実用は問題ないが印象とはそういうものである。

ラゲッジについて

FFセダンなら、こうではなくてというほどの容量は当然の如く確保されていた。ゴルフバッグ4つも行けそうな雰囲気がある。もっとも4.5m近い車体なのでそれも当然と言えば当然である。これに比べるとインプレッサは明らかに狭い。パッと見たときにVWのVENTを思い出した、あれはゴルフにトランクを無理やり取ってつけたような車だったがトランクが異様に大きくて使い勝手がよかった。単純に荷物を詰め込むだけでいいトランクは大きな荷物でなければやはり便利である。

パワートレインについて

1.5Lというと、もはや贅沢な印象を受ける排気量だ。発売当時は違ったが。
1NZは現行のカローラフィールダーに乗ったときも、そこそこうるさい印象だったが、先代はさらにうるさく音質が悪い。現行はかなり低速にトルクをふって、そこを積極的に使うCVT制御になっていたが、これはそういったこともなく、回転の増減が激しく、けたたましい。CVTのセッティングの初期の踏み込みでかなりオーバーにアクセルを開ける制御で普通に運転してるだけで疲れる、特に初期の踏み込みにデリケートな操作を要求される。
 全体的なパワー感も1.5Lとしては、ちょっと期待ハズレで、これならば今の技術ならば1.2Lでも充分まかなえる印象だ。
 CVTは、高速のような等速かつ回転数が固定されている場合意外はやっぱりいい印象はない。最近のトルクが出るところで回転数を固定して速度を上げていく制御は、あまり違和感を感じないが、この時代はエンジン回転数と速度もちぐはぐに上がって行く感覚が強くて気持ちが悪い。タコメーターがないので、いっそのこと存在を感じさせないようにしてくれればいいのだが、騒がしいエンジンはそうもさせてくれない。

ハンドリングについて

パワステは軽いが、電動の強いクセを感じないのでそんなに悪くないなあと最初は思ってました。運転していて正直まっすぐ走るのが難しい。
 センターから数センチはかなりの不感帯があり軽くしているので反応がにぶいのかと思いきや、きちんとタイヤは動いている。切れ始めの手応えが皆無なのでドライバーは実際に車が動き始めて初めてハンドルのキレ角の修正を始める。このフィードバックの遅れがフラフラする原因のようだ。まるでゲームのハンドル修正をしているようである。
 思った以上にドライバーはハンドルからのフィードバックを頼りにしているということのようだ。
 しかしパワステの悪印象とは別にハンドリング自体については相当きちんとしていて、やっぱりトヨタは分かっていて今までしなかったんだなと。そこそこキチンとダンパーが動いて荷重がかかったときの車の動きも自然。ことさらタイヤのグリップが最初から効き始めてスポーティですね!とかほざくわけでもなく、ハンドルを切れば、タイヤが動き、ロールが始まり、ダンパーが抑えて、タイヤが潰れていく過程で素直に動作している印象で悪くない。強いて言えば、ブッシュがゆるいなあという感覚もなくはないが、タイヤの性格もあって、全体の緩さで言えばバランスが崩れていない。乗ってて思うのがボディの剛性があるということ。剛性があるというと硬いという印象を受けるが、ホンダは一部だけ硬いと感じるが、むしろここが弱いなあという印象がない点でいい印象だ。特にサスのマウント部に強い荷重がかかったときでも、どこかが弱かったり変化しているという感じがせず、特にリア側はセダンという形式もあってか、ワゴンよりも強くてねじれてるような感じもない。フロントは当然だが、リア側の安心感は思った以上にドライバーに安心感を与えるなあというのが今回の発見。FFなので、そこまで影響しないかと思ったが、そうでもないようだ。
 ブレーキについては初期の制動がおもったよりも強く最初アレっと思ったが、コントロールも踏み加減で可能で、初期がブカブカしてるよりも、よっぽどいい。効きも悪くなくブレーキング時の姿勢変化も悪くない。
サスの動き自体は自然だが、フラット感はやはりあまりなくて、ダンパー自体は安物感がある。

その他

 静粛性については、正直あまりよくない。トヨタはクラス別に差をつける必要があるのか、あまり対策をしていない印象。特に床下から聞こえるロードノイズが大きく侵入する。
雨音の天井からの侵入も多い。単純に遮音材や制振をコストダウンしてるだけのようだ。
 

総評

 カローラに感じるのはやはりコストの壁である。ボディ設計、足回りのチューニングと基本設計部分はよく出来ていると感じるが、ダンパー、遮音、制振、トランスミッションの出来とコストをかけることが出来ない部分は、はっきりと出来が悪い。
 もしこの車が、キチンとしたダンパーとCVTではないトルコン多段AT、1.2Lの高圧縮エンジン、キチンとした遮音、制振を出来たならどういう車になるだろうかと考えたとき、それはゴルフだろうと思う。200万のカローラが売れないだろうが、200万のゴルフは売れる。車作りの目指す方向は同じながら、トヨタとVWの違いは結局のところそこなのだ。しかしながら、新型カローラはいい車作りを目指すのではなく、VITZの派生車種として値段なりの車になってしまったのは残念である。ものづくりと商売はなかなか両立しないもんである。

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