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カローラフィールダー ハイブリッド (NKE) インプレ

乗る機会がありましたので、ガソリンとの比較インプレ書いておこうと思います。
ガソリンの時のインプレはこちら
トヨタ カローラフィールダー試乗記(タイムズレンタカーPLUS) - 非常のひと

パッケージングについて

椅子はガソリンと同じく、背もたれが妙に出張っていて、かつ座面も小さく、悪いトヨタの椅子です。車が小さくても椅子が小さくていいはずはありません。
 HVでもテレスコはつかず、はやりポスト位置が低すぎます。背もたれを寝かせて、腕をんばすヤンキースタイルになりがちです。
 メーターはHVなのに何故かタコメーターがついています。ただこのタコメーターは使い道がまったくといっていいほどないので、ああ今エンジンかかってるなーぐらいの情報程度で、それもサブモニターで確認可能なのでまったく意味をなしていません。
 一方サブモニターはなかなか情報の表示も多彩で使い道もいろいろあるので、まともな会社ならば、これをタコメーターの位置に据えて、タコメーターはサブモニターで選べるようにするでしょう。ガソリン車との共用化で、外すのも何だしつけとくかといういい加減さを感じます。

ラゲッジについて

基本的にガソリン車と同じ。というよりもガソリン車がHVと同じにさせられているといった方がいいでしょう。後席は倒れるだけなので、荷室高さはあまり確保出来ません。
今回、比較的大きな荷物を運ぶ必要がありましたが、リアの開口部がしぼまれているため荷物が引っかかることが多く、トノカバーをつけるのもパズル的3D動作が必要で、ワゴンとして使い道を考慮しましたという考えは微塵も感じられませんでした。ステーションワゴン自体が絶滅種なので出るだけでもありがたく、荷室を重視する人はプロボックスを買いましょうということなのだと思います。
トノカバーですが、タイムズレンタカーと違い、後席リクライングが可能だったのですが、背もたれの動作に追従させるためヘッドレストのシャフトにフックをはめ込む構造であったが、ちょっとしたことで外れてしまい、なんというか妥協の塊みたいな設計で安物感が丸出しだった。

パワートレインについて

通常はECOモードになるので、この状態で走るとはっきり言って遅いです。
どのくらい遅いかと言うと、信号待ちからの0発進の加速で前をはしる軽自動車(NA、背高)が普通に加速しているのに余裕で置いていかれるレベルです。
 ECOモードを外すと、普通にやっとこさついていける感じです。今までHVはモーターの低回転のトルクがエンジンに加味されるので加速性能は余裕があると思っていましたが裏切られた感じです。
 気になるのは、モーター&インバータが高周波の音を奏でうるさいです。加速と減速時に電車のようにウィーンとうなります。市街地を走っているとまるで100mごとに駅がある電車のようです。この高周波の音ははっきり言って嫌いなので、気持ちが悪いです。
 プリウス登場時はエンジンの音がなくて静かという演出をするため遮音と防音対策をかなりしていましたが、実際はモーター、インバーター、ギア類と騒音を出す装置だらけであるためはっきりいってハイブリッドはうるさい車です。このカローラは車格の関係か、そういった対策がされていないため、うるさい車になっています。近年、アイドリングストップが早めに効く車の方が結果的に静かです。
 

ハイブリッドの制御について

 プリウス(初代~3代目)ではあまり感じなかったアクセルに対する違和感がこの車にはあります。通常、アクセルペダルはスロットルの開度=欲しい馬力(トルク)をエンジンに伝えるための装置でした。電子制御スロットルが当たり前となり、スロットルの開度とは一致しなくなっていますが、基本的な考えは同じです。
 しかし、このハイブリッドカローラフィールダーはどうも違うようです。
アクセルの踏み加減はこれから加速したいのかどうかを伝えるだけで、加速の具合、トルク出し方は車側の制御にまかせて、ドライバーはそれに従えという考えのようです。
 その加速は普通と速めのほぼ2パターンで、、速めはエンジンの回転数が高めに張り付き、一応頑張ってるようには見せてくれます。悲しいかなこの1NZのハイブリッド仕様のエンジンは高回転域でも対してトルクもパワーもでておらず、回ってるだけです。
 普通の加速もアクセルを強めに踏もうが丁寧に踏んでいこうが、同じ加速をしていきます。
アクセルの操作に対して、リニアに動力を制御していくことは全くありません。
 踏めば加速していくし、離せば充電しながら減速する動作で、速度を維持するといった動作はありません。坂道で速度を維持したいから微妙にアクセルを踏んでトルクを足したいといった操作はあっさり無視されています。
ですので、坂道で速度を維持したいときは、微妙に速度を上げていくことが必要となります。
 電車でいうところのマスコンの様な操作と言えばいいのでしょうか。乗っていて、これは自動車だろうか、それともハイブリッドという別の乗り物ではないかと考えさせられた。

試しに停止状態からアクセル全開を試したところ、何か考えているかのような間があった後にゆっくり加速していきます。踏み間違いによるコンビニミサイルの対策でしょうか。
それでもアクセル踏んで考え込んでから動く車なんて嫌ですけどね私は。

ハンドリングについて

悪いことばっかり書いてきたが、ハンドリングについてはガソリン車よりまともである。
というよりハイブリッドは乗り込んで調整してきたって印象だ。それに対してガソリンは適当にこんなもんかと決めた印象すらある。パワステのフィーリングはガソリン車と同じく、切るのも戻すの同じフィーリングで気持ち悪いのは同様。ただし高速では制御が変わるのかあまり違和感はなかった。
 ハンドリング自体は初期の応答から4輪の接地感がまあまあ良くて安心感があります。
特に後輪側がガソリン車に対してドタバタ感が少なくて、コーナー時に路面がそこそこ荒れていたところでもハンドルで微修正が必要ということもなく、保持したまま割りと安定した感じで運転できます。その辺りは走り込んできて煮詰めてきたなという感じです。バッテリーによる重心や前後バランスの良さもあるのでしょう。

総評

ハンドリング以外については正直なところ、ガソリン車に対しての優位性はまったくといっていいほど感じられませんでした。燃費は22km/Lでした。高速が多かったので思ったよりも伸びなかったというところです。今回のような状況でしたら、ガソリン車でも15km/Lぐらいはいくと思います。1回の給油で走れる航続距離についてはハイブリッドが優勢かなとは思いますが、思ったよりは差がないかなというところです。そもそもハイブリッドは無駄にしているエネルギーを回収して再利用している車なので、高速のような高効率な走行や、軽い車体で使うエネルギーが少ない車ではメリットが薄いです。
重いアルファードのような車で、リッター6kmぐらいしか走らない車がハイブリッドによって12km/Lぐらい走るようになる事に使うほうがいいでしょう。カローラが150%の燃費向上に対して、200%なのですから。

 価格をチェックしたところ。
HV:220万、1.8L:230万 1.5L:210~165万 といったところでした。
1.5Lの値段があまり安くないこと、1.8LをHVより高くしている点でトヨタとしてはHVをメインに購買してほしい意図を感じます。装備関係の差を考えるとHVのと1.5Lのガソリン車は40万差ぐらいだと考えると、私だったらアホくさくてHVは買いませんね。
 単純に燃費差で考えると6~7年でペイできるくらいだと思うのですが、一緒についてくるネガティブな面を考えると普通にガソリン車買って、マシなタイヤやダンパーに交換するほうがいいと思います。

 税制上の優遇や商用車の会計的なことから考えると、社用でハイブリッドが増えていくのしょうが、単純に工業製品としては出来が悪いとしか言えないのが今回の結論です。

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